「ランニングを始めたけど続かなかった」という経験はありませんか？そのような方に、今回はランニングやジョギングの代替案として水泳を紹介します。水泳は健康的な体を手に入れると共に、脳やメンタルヘルスにもよい影響をもたらすスポーツといわれているのです。この記事では水泳の健康効果からダイエット効果などを解説していきます。

水泳の健康効果

水泳の健康への効果として、1つ目に「免疫力の向上」が挙げられるでしょう。水泳は外気温よりも水温のほうが低いので、体が温まりにくくなります。そうするとプールから出た後、人間は体温を元に戻そうとしてホメオスタシスが働き、代謝を上げることで免疫向上につながるようです。ある2016年の研究では、冷水のシャワーを浴びたグループと温水のシャワーを浴びたグループでは、冷水のシャワーのグループのほうが病気にかかりにくくなったという結果も出ています。

2つ目に「うつ症状の改善」です。定期的な運動習慣を身につけることは、うつ症状の緩和に役立つという論文が発表されています。さらに冷たいプールに入ることができると、交感神経が刺激され、よりうつ状態の改善効果が期待できるでしょう。

そして最後に「脳の活性化と認知症予防」が考えられます。水泳は全身運動なので、脳のエクササイズとしても有効です。水中でバランスを保つために小脳が働くのですが、その際は大脳新皮質と末端神経も活発に活動し多くの神経を刺激しているようです。日常生活では使用しない部分を使うことは、老化や認知症を防ぐことにもつながるとされています。

水泳のダイエット効果

水泳は有酸素運動であるため、ダイエットに向いている運動といえるでしょう。ここからは、水泳を使ったダイエットおよびその効果について紹介します。

カロリーの消費が大きい

陸上でウォーキングをするよりも、水中で行うと水の抵抗を受けるため、より多くの筋肉を使うことになります。深いプールであれば上半身も水中に入るので、ウォーキングではあまり使わない腕や水を掻くための背筋などの筋肉も使うのです。大きな筋肉を多く使うことがカロリー消費にもよくダイエットにも向いているため、脚の筋肉や背中の筋肉を意識しながら歩いてみましょう。

遅筋が多くつく

水泳をすると筋肉がつきムキムキになると思っている方がいるのですが、水泳には筋肉を肥大化させる程の強度はありません。水泳では一瞬の力を出す速筋ではなく、持久性に富んだ遅筋を発達させることになります。遅筋繊維は肥大化しにくいので、引き締まったボディを手に入れられるでしょう。とくに女性には嬉しい効果なのではないでしょうか。

水泳を行う上で唯一気をつけなければならないこと

水泳は体温よりも水温が低くなっているため、体が温まりにくい傾向にあります。ここで一つ想像して頂きたいのですが、直射日光を浴びて汗が吹き出るような夏と、外に出ただけで震えるような冬、家に帰ってきたとき食欲があるのはどちらでしょうか。おそらく多くの方は冬を選んだのではないかと思います。想像したとおり、体温よりも温度が低い場所では空腹感を感じやすいようです。そのため、水泳でダイエットをする方は、「泳いだ後の食事」にだけは気をつけてください。水泳後におすすめの栄養素は「たんぱく質」です。筋肉の回復にもよく満腹感を得やすい特徴があります。主な食材は肉、魚、卵などです。ぜひ取り入れてみてください。

運動が苦手な人こそ水泳がおすすめ

リハビリを水の中で行う光景を見かけたことはないでしょうか？水中でリハビリを行うのは、水の浮力を利用することで関節や腰などの負担をかけることなく、筋肉に負荷をかけられるからです。そのため、水泳は膝が痛い方や腰が悪い方でも気軽に取り組める運動といえるでしょう。

また運動習慣がない方も、水の中を歩くことである程度の負荷を得られるため、息が切れるような辛い運動と比較すると継続しやすいのもメリットです。水泳でダイエットをしてみたい方は、プールを完備しているジムを探してから申し込むようにしましょう。ジムのプログラムに水泳を組み込め、自分の好きな時に泳げます。運動習慣を身につければ、生活も豊かなものになっていくでしょう。

今回は水泳のダイエット効果や健康への影響について紹介しました。水泳で行うダイエットでは食事に気を配らなければなりませんが、ランニングやロードバイクなど、飽きるといわれている運動が苦手な方にはおすすめできる種目かもしれません。歩くことから始めて少しずつ泳げるようになれば、スポーツとしての楽しみも増えていくのではないでしょうか。継続することが何よりも大切ですから、無理のない範囲で楽しんで行ってみてください。水泳でダイエットしたい方は、プール併設のスポーツジムを選ぶようにしましょう。ＨＰや電話などで事前に確認しておくと、より通いやすくなるのではないでしょうか。